(読了)山本譲司『累犯障害者 獄の中の不条理』(新潮社)

  • 先月、名古屋のドーム横イオンの「未来堂書店」で購入。
  • 驚くべき事実の数々に圧倒されると同時に、この本で取り上げる問題群は、研究者が行うべき領域のような気もした。障害者の触法・虞犯といった問題は関連する諸領域の研究者が合同し、あるべき刑務所内外の処遇を検討すべきなのだろう、と思った。もちろん上っ面の「福祉」にしか目が行かなかった「政治家先生」の仕事でもあるのだけれど。
  • ただ、ちょっと気になったのは、この著者は難解な表現を好む癖があるのか、こんな熟語を使っても多くの読者には不明だろうと思う箇所が四、五箇所見つかったことだ。そういう部分がなければ、大学在学生レベルで十分読破できる内容だと思った。
  • 時間があれば、相方に読ませたい一冊になった。同じ山本氏の『獄窓記』も読んでおきたくなっている。