(Kommentar)長崎市長殺人事件を語る政治家の「コメント力」「政治感覚」

  • 長崎市の伊藤市長が銃撃され殺された事件には驚かされた。犯人が許せないのは当然だが、それにしても事件発覚直後の安倍首相のトホホなコメントには参った。ああいう緊急時にこそ、その人が普段から意識している問題のレベルが出るんだな、と再認識した。官僚が作った「教科書」を丸暗記しているかのようだ。この首相に銃犯罪の根絶を託すのは無理だ。各党党首のコメントでさえも、それぞれどこに問題意識が向かっているか鮮明に現れていたのに、首相の「コメント力」の無さは、どうしたものかと思う。ワイドショーの「コメンテーター」の方が、未だマシなことを言うんじゃないか。
  • 公職選挙法に「補充立候補」の制度があるのは知らなかったが、それについて久間防衛相の発言をさっき知った。この人たちはこの事態になっても共産党を当選させないことの方が重要なんだな。「言論がダメなら暴力で」という風潮自体の問題(これは本当に深刻な問題)だと私も思っているが、この大臣は本当に国を防衛してくれるのだろうか。
  • とにかく、「現職の市長が一市民の不満の腹いせに殺される」という「異常性」だけでなく、色んなことを不安にさせてくれる事件だった。核廃絶運動に貢献した伊藤市長の死を悼む。