論じたがる人々

  • ネット上のブログ(特にこの「はてな」など)のコメント欄では、ほんとうに多くの「論じたがる人々」が現れる。エントリの中で、その日の話題になったニュースなどについて挑発的(だと読者が感じた)言動を書こうものなら、数十のコメントはすぐに集まる。しかも、挑発的言動には大抵、挑発的な非難や揶揄で応酬してくるから、また不思議。いろんなニュースについてああだこうだとやっているが、関心を呼び起こす要素としては、多くの場合「正義」にかかわる問題だというのも、また不思議(例として「第二京阪立ち退き問題」)。
  • それこそ安保闘争の時代だったら、新宿西口で知らない者同士の討論会になったようなテーマなのかもしれないが、お互い顔を見ないでやっているから、議論の一致点を模索する、という努力のないまま終わっていく議論がネット上では多すぎるように思う。もともと自分の主観を修正する気などさらさらなく、相手を罵倒することが目的で乗り込み、相手が罵倒し返さなければ勝手に勝利宣言、返されたらまたやり返すか逃げて終わり、といったような、いかにも「私は議論がド下手でございます」と宣言しているような内容のものも多い。もっとも、これは議論というより憂さ晴らしのつもりなのだろうが。
  • 私も下手の部類だが、ネット上の議論を見ていて「うまい!」と思うブログ主の切り返しは、めったに見ることができない。罵倒目的の相手を見事に批判し返しながら、しかも自分の論点の正当性を高めることに成功している僅かなブログは貴重なので、私のブラウザの「お気に入り」に登録しており、ほぼ毎日チェックすることにしている。そのブログ主たちは、今日もわざわざコメント欄を開放し、飛んでくる「道場破り」に切り返している。