「独裁者」というロールプレイ

  • 先日も話題にしたが、漫画家の吾妻ひでお氏の「ひでお日記」2月6日に、こんな日記があった。

日テレ「情報ライブ ミヤネ屋」に出てた大阪府知事の橋本さん〔ママ〕がかっこいい。独裁者ぽくって良いね。

  • 現在の彼の(支持者たちにとっての)存在意義は、もしかすると「独裁者(っぽさ)」それ自体なのかもしれないと、この日記を読んで思った。*1たしかに、今の彼から「独裁者」を抜いてしまえば何が残るか。関西各テレビ局に顔が利き、在阪各局の有力アナやキャスターに受けが良い、ただの電波芸者でしかない。
  • もちろん、彼以外にも「電波芸者」はたくさんテレビを賑わしているが、彼はそれに加えて「独裁者っぽい」ところが異色なのかもしれない。しかし、実際は議会で独自の政策を次々と引っ込めてきた歴史がある。当然だが大阪府議会で議会制度は無くなっていないし、政党が解散して「大政翼賛会」を形成しているわけでもない。少なくとも現状は、彼にとって「独裁」をする条件が整っているわけではない。しかし、彼の「独裁っぽさ」を利用したい勢力があるのも事実で、その勢力によって支えられ、彼の今日がある。ほぼ否決の様相となったWTC問題でも、彼はどこかで通らないことを承知でやっている風に見える。その意味では、彼はどこまで行っても「顧問弁護士」的な心理で行動しているのかもしれない。

*1:吾妻氏が橋下知事の支持者であるということが言いたいのではなく、氏の日記から類推した私の感想である。