「あきれて物も言えない」時代だから

  • 今日もキヨシローのことを。彼には「あきれて物も言えない」という名曲がある。この曲を知ったのは「放送禁止曲」関連の記事を見たときだが、キヨシローはタイマーズ時代だけでなく、昔から「問題作」を敢えて世に問う「放禁」シンガーでもあった。泉谷がキヨシローに対して「最近の清志郎は死んでる」と言ったとされる発言に激怒して作ったという曲だが、今聴くと、働く者たちへたくましく生きようと呼びかける歌にしてしまっている。キヨシローはフォークからデビューし、ロックやブルースを自由に泳ぎ回れる才能があった。表面的な奇抜さにも関わらず、多くのミュージシャンからリスペクトされてきたのは、何より「実力」があったからだ。こんな格好良さ、今のミュージシャンで誰が持っているだろうか。
  • 昨日入れ忘れたが、タイマーズの「ラブ・ミー・テンダー」を追加しておきたい。発売直前で発売中止になったことで有名になった。彼のメッセージはシンプルなものだった。シンプルだからこそ、それに圧力をかけて発売させない勢力の「異常」が浮かび上がってくる。
  • もう一曲。関連曲として、同じくタイマーズの「ロング・タイム・アゴー」も紹介しておきたい。これを歌えるロッカーが日本にいるだろうか?