(21日)さっぱりしてきた

  • 午後遅くに起床。しかし頭髪の増大がどうしても気になって美容院へ行くことを決意。十数年来通っている、京都・北野白梅町の美容院へ。一ヶ月半ぶりのカット。
  • 担当してもらっているチーフの女性に切ってもらいつつ、「昨今の若手美容師の定着率」に話題が及ぶ。美容学校への入学者自体は多いものの、一年ごとに大幅に学生が減少し、卒業までにかなりの割合が辞めてしまうことや、一旦美容院へ就職しても「下働き」の期間で辞めてしまう者が続出するらしい。また、腕を上げてきたと思ったら「寿退職」ですっぱり辞めてしまう者もいて、ベテランがなかなか育たない現状を話してくれた。
  • もちろん、背景には「夢と現実のギャップ」(入学当初は「カリスマ美容師」を夢見ていたのに、現実は過酷な労働と低賃金)もあるだろう。「収入が良いから」という理由ではなく、その職種に対する限りない執着とやりがい無しには維持できない、という意味では美容師も大学の非常勤講師も同じか。
  • 切ってもらった後、BALのジュンク堂で本探し。「母性保護論争」の資料の一環で、清水書院「人と作品」シリーズの「与謝野晶子」を買っておいた。他には松田浩NHK岩波新書)、石川達三『生きている兵隊』(中公文庫BIBLIO)。松田先生(立命の先生だった。一度だけ学内で講演を聴いたことがある)の著書は、以前買おうと思っていて買いそびれたもの。現在のNHKの様々な問題を抱えながら、一方で優秀な映像作品を生み出しているこの放送局の体質を総合的に理解するために買っておいた。石川達三のこの作品は、1938年にこの小説を書いた作者の正義感、それを発売しようとした「中央公論」の勇気、そしてその行為を最大限に検閲強化に利用されてしまった悲劇を知る上では、もしかすると現在こそ読んでおくべき本ではないか、という気がした。
  • 上記の他に、現在『青鞜』関連の研究書を読みあさっている。電車の移動中はほとんどその関係だ。「本業」のヘーゲル研究の論文がはかどっていないことによる「現実からの逃避」かもしれないが、とりあえず逃避しながら締切も守っていこうと、考えている。