(9/01)絵画は絵画、論文は論文

  • 昨日は激しい疲れを引きずったままで、またもや日付が変わってすぐ目覚めた。しかしせっかくの休日、めいっぱい楽しむことにした。
  • まず、一昨日予約した美容院のカットに朝から行くことにした。京都市左京区(遠いな、しかし)。前回確認したら、私がその美容室へ初めて行ったのは16年前。まだ立命館の学部生だった頃だ。私を長年担当して下さった方が北野白梅町から高野橋東詰の店に転属になったため、今回そちらへ行った。いや〜、きっちり1時間30分かかった。阪急、地下鉄、バス。もう旅行だ。
  • カット後、京都国立近代美術館へ行く。これも一昨日、梅田のチケットショップで当日券価格の四分の一の値段でチケットを買っておいた。麻田浩展静寂と虚無。人工的な廃墟のようでありながら、作者は「原風景」と称する世界。荒野かと思えば、生命誕生の土壌のようにも見える。作者は10年前に京都市内の自分のアトリエで自殺したという。絵画・版画に向かって果てしなく「求道」した結果に待っているものは、病苦による「うつ」なのか?私が絵の専門家ではないからこそ思うのかもしれないが、どこまで行っても「絵は絵」だ。それが仮に信仰の対象になったとしても、宗教布教の主体にはなり得ない。あらゆる手を尽くして生命の原風景を絵に写し取ろうとしても、それは生命自体ではない。そんなことを絵から感じた。私の分野で言うと「論文は論文、それが人生そのものではない」、という良い意味での「割り切り」がないと、心の病に陥るかもしれない。そんな気もした。
  • 鑑賞後、美術館一階の喫茶店cafe de 505」でトマトの冷製パスタをいただく。美味。食後に頼んだ有機栽培コーヒーも美味。良い時間を過ごせた。一昨日梅田のロフトで買った手帳に今後の予定をメモをしながら、岡崎の景色を楽しんだ。私もこれまで色んな美術館の喫茶店を利用してきたが、この京都国立近代美術館の喫茶店は「美術館内の喫茶店」のランキングで言うと私の中で全国ベスト5に入る。景色、品揃え、味などの評価で。
  • その後、京都駅前に移動。最近開店した「ビックカメラJR京都駅店」へ。まさに大盛況。開店当時のヨドバシ梅田を思い起こさせる風景だ。三階でCanonのデジカメを買った。私が大学院に入ってすぐ買ったPENTAX製のフィルム一眼レフ(約6万円)の機能をほぼすべて付け、それをさらに上回る機能も揃えて、価格はその買った一眼レフの半額以下。これじゃもう二度とフィルム一眼レフを使うこともないんだろうな、と時代の流れを感じる。その後、京都中央郵便局で私の母と偶然出くわしたりしながら、大阪へ戻った。