(12/31)懐かしい過ごし方

  • 今日は完全に羽を伸ばしている。昼からくつろぎ、夕方に年越しそばを食べた後に焼酎のお湯割り。結局年明けまで殆ど一人で飲み続けた。紅白歌合戦は例年通りまったく見ることもなく、ガチンコの格闘技よりも「台本の面白さ」で私はハッスルの方を選ぶ。漫才師やタレント、元体操選手、狂言師たちが「レスラー」として奮闘するのは色んな意味で面白い。アメリカ由来とはいえ、良くできた「出し物」だと思う。
  • こんな過ごし方を、大学院生の頃までは結構毎年やっていたような気がする。私は基本的にへべれけにならないし、なりたくもない。でも「酔っている」時間を過ごしているのが好きなのだ。一人でも、二人でも、大勢でも。
  • しかし2007年は節酒の一年だった。肝機能の心配もあったが、何より「今夜、そして夜中、更に明日」の研究や原稿の進行を気にかける生活が続いたから、お酒を飲んでリラックスする時間が取れなくなっていったのだ。わが家から発泡酒の常備が消えた。その代わりに缶入りの炭酸水が常備され、晩酌をしたい気分の夜は炭酸水で一年を過ごした。変な言い方だが、論文のことを年中考える研究生活というのは、そう言うものだと思う。プロスポーツ選手ほどではないが、自ら進んで節制しないと自分で決めた目標にとても到達できないことを悟った一年だった。
  • でも、今夜は大晦日、軽い酔いが持続していく夜だ。日付が変わり、新しい一年が始まる。深夜に入り、テレビ番組は各局でドンチャンし始める。それもまたいつものこと。芸人たちは本業の「芸」を見せることもなく、テレビカメラの前で遊んでいる。しかし彼らもそのオファーがあってこその経済生活なのだと思うと、一概に芸人を責められない、という気持ちにもなる。
  • 2007年は自分にとって試練でもあったし、飛躍の年でもあった。経済的には2006年よりも厳しい生活を強いられたが、その分研究に時間を割け、論文を量産できた。「量産型」の研究者は、自分にとって理想の姿である。今年の年4本というのは少し重労働であったが、でも2、3本は計画を立てて執筆しきれる生活が理想的だ。審査論文の怖さも改めて思い知らされた。
  • また、大学の非常勤講師の活動も、経験なのか「悟り」なのか、多様な科目を担当することで大学の講義の「コツ」のようなものも会得し始めているし、また「自信」という面で成長できたと自分では思っている。この3月で、大学非常勤講師を勤めさせてもらってから丸4年を迎える。この蓄積は、新しい科目のオファーにも対応する力を与えてくれている。
  • 2008年は自分の生活も、そして社会も(良い方向への)大きな変化の年にしなければ、と改めて思う。今年も苦労は続くだろうが、後で糧になるような苦労がしたいものだと思う。