(5/17)広島へ

  • 今日から一泊二日で広島。日本哲学会に参加。朝9時台の「のぞみ」は満席。いつも思うが、満席の「のぞみ」の圧迫感は強烈だ。息苦しくなってくる。
  • 場所は広島大学東広島キャンパス。広い。ただ、そればかり唸っていた。広島駅から電車で西条駅、そこからバス。
  • キャンパスも新しくてきれい。国公立大学の学習・研究環境が私立とどう違うか、私は詳しくは分からないけれども、少なくとも「自然環境」だけは抜群の立地である。それは単に「田舎」という話ではなく、広島から一時間圏内で交通の便も良いのに自然環境が良い、という恵まれた立地という話。
  • 初日は総会、シンポを見に行く。秋葉市長がコメンテーターとして壇上に。ベテラン政治家だけに聞かせるトークは非常に上手。話は追加が多いけれど、一つ一つのエピソードをたたみかけるし、誤解されないように表現の工夫も万全だ。しかし、哲学的思索に誘うような話ではなかった。もっとも、政治家がそんなコメントをしたら選挙で落選してしまうから、そういう技術は必要ないのだけれど。
  • 「戦争の哲学・平和の哲学」が何故無いのか、という提題もあった。そこではカントの「永遠平和のために」は言及されたが、ヘーゲル法哲学が言及されなかった。そこで会場から質問!「なにゆえヘーゲルに触れないのか」と、日本ヘーゲル学会会員の先生から。私は心の中で喝采。話を戻すと、戦争と平和については、「倫理学」の世界ではよく課題として取り組まれてきたことなのだけれど、それとは別に「哲学」でやろう、という議論は確かに少ないかもしれない。ただ、なぜ「倫理学」でなく「哲学」でないといけないかを解決しておかないと、とも思う。
  • 夜。懇親会を欠席させていただき、W先生と広島の夜の街へ(通称「広島美食会」)。といっても、魚介類を出す居酒屋を探して八丁堀へ繰り出しただけなのだが。電停から南へ7〜8分、「大漁料理 とと家」。「小イワシの握り、刺身、天ぷら」、「アナゴの刺身、白焼き、骨せんべい」、「メバルの塩焼き」、「タコの竜田揚げ」などなど。牡蠣が無くても、美味のオンパレード。瀬戸内海産物の「実力」にただただ唸る。ビールでも良し、広島の地酒でも良し。
  • 関西では、瀬戸内の贅沢な美味がまだまだ知られていないと痛感した。関西で「魚介を食べに日帰りや一泊で旅行する」と言えば、北陸か山陰と相場が決まっている。広島の食、予想以上に断然いいッすよ。でも、阪神ファンは「カープ一色」の街が不愉快かもしれませんね。