(7/19-20)名古屋へ遊びに出かけた私

  • 週末、私は「自分へのささやかな褒美」と称して一人で名古屋へ出かけた。もうプライベートで十回近く名古屋へ来ている。今回もたくさんの知人と飲む機会を得た。
  • 着いてすぐ、トヨタの「産業技術記念館」に出かけた。今回で二度目。豊田織機の歴史は何度見ても飽きない。フライシャットル織機、ジェニー精紡機、ウォータフレーム精紡機、アークライトのカーディングエンジン、クロンプトンのミュール紡績機などなど。織機は発明と改良を、機械化と合理化を繰り返してきた。ただ、いくら最新式の技術を見せられたとしても、現在私たちが着ている衣服のほとんどが日本製でなくなった理由を説明してはくれない。力持ちの男性達による熟練職人を要した時代から、女性の年少者の雇用へ、そして現在の海外移転による産業空洞化まで、機械は直接教えてくれない「ウラの歴史」にも思いを馳せると、このミュージアムは経済学の教科書のようである。名鉄名古屋駅から一駅で栄生(さこう)駅下車、徒歩数分。大人500円。最近『蟹工船』がブームだが、ここへは『資本論』や『女工哀史』片手に来ても面白いかもしれない。
  • 夜、ある知人の全快祝いに出席。会場は千種にある、安くて旨いと評判の某寿司店。大いに盛り上がる。その後、数人で二次会まで出かける。深夜、駅前の安ビジネスホテルで一泊。そういえば、先日岡崎で起こったバスジャック事件の犯人の少年は、この界隈のビジネスホテルに泊まったらしい。駅前ということもあり、飛び込み客の多い地域ではある。
  • 翌朝、愛・地球博記念公園のイベントを見に行く。この会場に行くのは初めてである。私は結局一度も「愛・地球博」に行かなかった。行きたかった、とも思っていないが、どんな会場なのかは見てみたかった。この日はカンカン照りで、私は腕と首が真っ黒に日焼けしてしまった。緑豊かな場所なのに、木陰が少ないのには困った。
  • 午後、「徳川美術館」へ。展示されている文書が贅沢である。「秀吉直筆」「家康直筆」がごろごろ。家康が死後すぐに神格化された経緯など、古今東西に共通していて普遍的。改めて「江戸時代」とは、徳川家の支配による時代だったのだと再認識する。入館料金は1200円するけれども、満足度は高い。
  • 夜、鷲原さん、蓑川さんとアイリッシュパブへ飲みに出かける。名駅近辺は最近、アイリッシュパブが増えている。ギネスとキルケニーを樽生で飲ませてくれるのは定番で、他にどういうドリンクメニューがあるか、フードメニューの味などが店の差になる。昨夜出かけた「Peat IRISH TAVERN(ピート・アイリッシュ・タバーン)」は偶然貸し切りで入れなかったため、その店の近所にある「GLASS ONION」へ(グラスオニオン?と聞いてニヤリとした人もいるだろう。おそらく「ホワイトアルバム」収録曲から名前を取っているのだろう)。大画面テレビが何台も置いてあって、スポーツバーの雰囲気。日曜の夕方、店内は大盛況。この日はサッカーがなかったせいか、テレビは「中日−阪神」戦。幸い、中日リードで進行していたので会場は和やか。値段は決して安くないが、料理はハズレがほとんど無い。本場のアイリッシュパブに行ったことがないので分からないが、ここまで美味い料理は出てこないのではないだろうか。午後9時の近鉄特急で大阪へ戻った。