(5/11-14)今週の私生活を振り返る

  • 11日、月曜。女性学では、女性労働者の育児支援を目的にした「次世代法」の現在(今年4月改正のポイントも)と問題点について解説。「大企業の自主努力を強制する」という法律なので、育児支援が抜本的に改善されるとは到底考えられない。次週は徹底した経済支援で少子化を克服しようとしているフランスの現状を紹介する予定。
  • 12日、火曜。倫理学は「問題を二択にしない思考」を実践するトレーニングを。あまりにテーマが柔らかすぎて、ちょっと倫理をやっているように思えなかった学生も多かったようだ。まあ、倫理学者の作った人為的なジレンマが現実の問題解決のために乗り越えなければならないアポリアであるかのように思い込むことは問題解決の障害になりうる、というメッセージが伝わればよし。選択肢が二つ「しか」ないような実生活上の難問など、(人工的に設定しなければ)滅多に存在するものではない。
  • 13日、水曜。今日は高校でしっかりと下準備をした2分間の自己紹介スピーチをしてもらう。ここでちょっとした問題が。このブログをご覧の皆さんは、「自分を他人に紹介せよ」と命じられたとき、自分についてのあらゆる情報から、何を取り出して開示するだろうか。自分について悪い印象を与えかねないことは黙っているのが通常だと思うのだが、今の高校生は、そこを突き抜けて素直なので、他の人が聞いたら気分を悪くしかねないような本人の特性まで開示してしまう。その意味では、「自分が思うことを思いのままに表現すること」には長けているのかもしれない。だが、「自分の情報を開示する」行為は、より多くの他者と関係を形成し、情報を共有できる回路を生み出すための発信行為なんだということが、今ひとつ理解できていないのかもしれない。来年度は「自己紹介は何のためにやるのか」から、レクチャーを始める必要がある、と反省。
  • 14日、木曜。終日、仕事、のはずだったが、いい加減むさ苦しくなった髪を切りに、京都へ行く。いつもの美容院で切ったあと、高野橋から出町柳まで歩く。新緑の鴨川べりは、なんとも美しい最高のロケーションである。京都市内に来て、明日が葵祭であることを知る。ああ、間違って明日来なくて良かった、と胸をなで下ろす。観光客であふれかえる京都ほど、移動しにくいものはない。葵祭を生で見たことは生まれて一度もないが、まあテレビ鑑賞でいいでしょう。出町柳駅で空腹だったことを思い出して、駅のロッテリアに入る。ところが「リブサンド」が販売されていないことを知る。ロッテリアがリブサンドを失ったら何が残るんだ。仕方なくストレートチーズバーガーを食べるも、「三百円以上してこれか」と、テンションが下がる。
  • 一緒に注文したアイスコーヒーを飲みつつ、仕事の計画をポメラに打ち込む。ポメラはすっかり私の仕事に欠かせないツールになった。以前は私的な日記(このブログなど)を書くのに使っていたが、現在はもっと公なものに使っている。先生に送る礼状の文案(家で考える時間がないので移動中に原案を作る)や、授業の進行表や、その授業で必要なプリント類の要点などを、移動中に思い付いたときに忘れないように打ち込む。今、私のポメラには4週間後までの授業計画メモがテキストファイル化されていて、進行状況に合わせて随時修正し、授業前日にPCからプリントアウトして授業へ持っていく、という流れになっている。
  • 夕方、BALのジュンク堂で本を探すが、決めていた本がすべて見つからず、仕方なく予定外のサブカル本を買い、帰りの阪急電車で読み終わる。80年代の流行文化に関する本は、ついつい読んでしまう。買ったのは近田春夫氏へのロングインタビューが載っている本だったが、相変わらず最新の流行音楽への視点は鋭いものがある。
  • 今(16日)、テレビで生中継の民主党代表選挙結果が出て、鳩山氏に決まったようだ。大マスコミの「自民にとって都合の良い岡田候補担ぎ上げキャンペーン」は失敗に終わったようだ。