梅雨時の読書欲求

  • 夕方。西梅田ジュンク堂へ出かけ、本を探す。宮脇俊三の回想本(KAWADE夢ムック『文芸別冊 宮脇俊三河出書房新社)、井上ひさしらによる米原万里を偲ぶ本(『米原万里、そしてロシア』かまくら春秋社)、半藤一利氏による、晩年の荷風を描いた評伝(『荷風さんの戦後』ちくま文庫)など。
  • 小学生の頃、国鉄「いい旅チャレンジ20000キロ」にはまっていた私の鉄道関係愛読書は、宮脇俊三種村直樹だった。氏の作品によって一体何人もの「ローカル線愛好者」を日本に生み出したことだろう。
  • 米原氏を偲ぶ本には、生前の貴重な写真が何枚も収録されている。ゴルバチョフ大統領やエリツィン大統領(いずれも当時)との写真もある。もう新著を読むことができないのは残念だが、未だ私は読んでいない作品があるので、一冊ずつ読んでいこうと思う。
  • 半藤氏は当時文藝春秋社員として荷風の死亡現場に駆けつけたという。昔、荷風が自宅で絶命している報道写真を何かの本で見たことがある。以前に浅草へ旅行したとき、わざわざ尾張屋本店へ出かけて、荷風が愛した(夏休みだったのに)あつあつの「かしわ南蛮そば」を食べに行った。結構な値段だったが大変美味で、東京のかけそばの美意識を体感してきた。荷風晩年の「風狂な」生活を紹介した本をもう何冊も読んできたが、この本も面白そうだ。