(3/25)第26回例会

  • 朝までかかった原稿を持参し、翻訳例会へ。睡眠時間2時間半ではあったが、体力は何とか持ちこたえた。『大論理学(第二版)』にも大幅に書き込まれたが、ニュートンの無限小に関する説明をヘーゲルが批判している。最晩年のヘーゲルは、それほど時間を費やしてはいないものの、「量」論の終盤でこの説明を学生に行っている。ヘーゲルの説明も今から見れば解決になっていないのだが、こういう時代の議論を読むと、哲学は昔からずっと他の諸学と相互連関して発展してきた、という当たり前の事実を再認識する。いやー、今回久々に「微分積分」を復習した。
  • 夕方、今日届いたメールを見ていると、私のブログへ賛同のご意見が届いていた。いと有り難し。犯罪や事故の「被害者バッシング」は無くなるどころか、どんな事件にも顔を出すようになった。マスコミがそういう言説を伝えなくなった分、ネット上では何の規制もなく暴論が蠢いている。
  • 今の社会の鬱憤の蓄積は異常な状態になっていて、大阪府知事に異議を申し立てた女性府職員のことが以前報道されたが、彼女は未だにネット上で個人情報を暴かれ、吊し上げられ続けている。「サービス残業なんて当たり前なんだよ!」と鬱憤晴らしをしたつもりの掲示版に集う者の中に、サービス残業で苦しむフリーターや仕事の見つからない若者もいるだろうに。条件が「良い」とみえるやいなや、その労働者を妬み、罵り、群れて喜んでいる。「公務員」は絶好の標的だ。後ろで組織的に書き込んでいる者の影も見える。