(4/12)週末らしい気分?

  • 昨夜は眠るまでコント55号日本テレビ系『コント55号のなんでそうなるの?』1973-76年)のDVDで笑っていた。私の好みのコントのパターンは、最初の設定だけを決めておいて(例えば新人の呼び込みが坂上二郎、店長が萩本欽一)、あとは萩本欽一坂上二郎をいじり倒していくものだ。最後のオチの所だけは台本くさい芝居になるのだが、それが観る側に落語のオチのような感覚を与えてくれる。二人のキャラ設定は、回転が速く弁の立つ、そして無茶苦茶なことを言う「年下」と、その年下に振り回される、鈍くさいが常識的な「年上」である。ただ、今はこういうコントは好き嫌いが分かれるかもしれないし、今の若いコンビが同じようなことをテレビでやったら年配視聴者から苦情が殺到するかもしれないと思った。
  • このDVDに登場する萩本欽一は、私が子どもの頃に本放送を見た「欽どこ」や「欽ドン!」とも違うし、もちろん「欽ちゃん球団」とは全然違う。残念ながら、この「なんでそうなるの?」を私は本放送で見た記憶がない。だから、私にはすべてが初めて見る面白さである。収録していた浅草松竹演芸場の舞台の驚くような狭さや、二人の若さも新鮮だし、そして何よりスラップスティックを演じられたころの萩本欽一を見るのは楽しい。
  • 閑話休題。今日は午後から翻訳の例会。既に「本質論」に入っている。最終的に、ヘーゲルが当時の学生に語りかけるような雰囲気が再現できればいいのだが、そのためにやるべき作業はまだまだある。
  • 夕食後、昨日DVDと一緒に借りてきたCDを聴く。何枚か借りたのだが、そのうちの一つが2005年に発売されたオムニバス2枚組『テクノマジック歌謡曲』(37曲収録)。80年代はもう、なんでこんなに「テクノ」だったのだろう。YMOのメンバーがからんでいなくても(このオムニバスはそういうコンセプトである。メンバーがからんでいる曲は3枚組『イエローマジック歌謡曲』として発売されている)余裕で2枚組にできるほど、シンセが前面に出たものやシンセの「隠し味」であふれている。一曲ごとに感想をかくと膨大になるので割愛するが、DISC2に収録されている爆風スランプ「嗚呼!武道館」(8分11秒)の歌詞を、私は完璧に覚えていた。そのことを今回確認した。爆風スランプは何と言っても初期の「コミックシンガー」とも言うべき時代が一番である。「週刊東京少女A」は、昔カラオケでも歌った記憶がある。
  • 「シンセ」を使うこと自体に新しさがあった懐かしき時代の音楽遺産たちを聴きながら、今夜も講義のプリントを作っている。