(5/27)「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」

  • 今週はかなり忙しいのだが、一つ二つと間に合いそうにないものが出始めそう。対応策に追われる。
  • 何とか時間を作って、夕方から映画鑑賞。「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」を観る。80年代以降の世界の現代史を学ぶ映像資料でもあり、アメリカの議会政治の内幕を知る教材でもあり。ソ連打倒のためのアフガンゲリラ支援が、今やアメリカに牙を剥く「テロ国家」を作る原因となった、という後日談は「皮肉」以外の何物でもないのだが、この映画の良さはこれだけではない。アメリカの富裕層がカネで政治を動かしたがる様子や、政治家がそれに乗せられていく様子も面白いし、恐ろしい。
  • CIA役のフィリップ・シーモア・ホフマンの演技が私は一番良かった。この人の演技は「カポーティ」を観たときも感じたが、ホントに「その人」にしか見えないように芝居が出来る人だなぁ、と感心。それはチャーリー・ウィルソン役のトム・ハンクスとは対照的だ。
  • そしてこの映画の魅力としては、「酒」好きの心理をよく分かっている映画だな、と思った。朝から秘密の酒、昼に賑やかな酒、夜に寂しい酒、などなど。これだけを書くとただのアル中にしか見えないが、このウィルソン議員が連続当選だけが取り柄だった理由も、そういう人情派的なところにあったと匂わせる脚本になっている。相当長編であろう原作を、よくぞ2時間以内でテンポの良い映画に仕上げたものだと思う。