(7/13)悲劇は突如として我が身を襲う

  • 夜。朝は体調が悪く休んでいたが、午後から持ち直して明日の講義の準備。そのほかに来週の研究会の準備と、もう一本上がっていない原稿があり、その三つを同時並行で作業していた。よくそんな器用なことを、と言われそうだが、器用だからやっているわけではない。私は一つのことに長時間集中するのが小さい頃から苦手で、それは今も変わらない。例えば一時間テレビを見ていると、優に100回以上はチャンネルを変える。こんな私が「締め切りが近いから」といって、一つのことだけを一日ずっとできるはずもない。有り難いことに、やるべき仕事はいつも複数ある。だったら一つの原稿が書けそうなら書き、それを考えるのがしんどくなってきたら別の原稿、という風に作業するために、パソコン上に作るべき文書を全部出して作業する。
  • そして夜。午後11時。パソコンから異臭がし始める。焦げ臭い。オーバーヒートか。最初、私はプリンターを疑った。このプリンターは、我が家で初めての夏を越す。熱が籠もって過熱しているのではないか、と隅々を調べ、念のため電源を切って、パソコン作業に集中していた。ところが、まだ臭い。どこからにおいが来ているんだろう、とパソコンのウラを見ているとどうも、パソコンから臭いがする。「危ない」と思って、作業中の文書を保存してシャットダウンしようと作業を始めたとき、もう時すでに遅し。画面がフリーズしたと思ったら、「バチ〜ン」と電源が落ちてしまった。パソコン本体がかなり熱くなっていたので、充分冷やしてから電源を改めて入れたが、まったく反応無し。少なくとも電源部分がやられてしまったようだ。購入して3年半、それはあまりにも早い臨終だった。マウスコンピューター(ラブマシーンシリーズ)よ、名前がマウスだけに、故障も早足だったな(そんなオチを付けている場合ではない)。
  • さあ、どうしよう。明日の講義で配布予定のプリントは、運悪くまだ一枚分しかプリントしていなかった。他のプリント類は全部ハードディスクの中。先代のパソコンが壊れて難儀した経験から、「マイドキュメント」を数週間に一度MOにバックアップする事はしていたが、今夜の文書が保存されているはずもない。万事休すである。配布するプリント類などは全て予定を変更し、その対策に朝方まで追われることになった。